芋焼酎造りに使われるサツマイモの種類について

本格焼酎の中でも、特に人気が高い芋焼酎。主に南九州地方で生産されており、鹿児島県ではほとんどの市町村に焼酎の蔵元があります。芋焼酎造りに欠かせないのがサツマイモですが、使用するサツマイモによって焼酎の味に違いがあります。

サツマイモには「食用」「焼酎用」がある

サツマイモには多数の品種があり、その土地オリジナルのサツマイモも各地にあります。食用に作られるサツマイモは糖度が高く、水分が多い特徴があります。焼酎用に作られる品種のサツマイモはでんぷんが多く含まれている為、焼酎造りには最適なのです。

でんぷんが含まれているといっても、アルコールを取り出すには少ない量なので、麹を加える必要があるのです。

食用の品種は、食用だけでなく焼酎造りにも使われています。

焼酎に適した芋①黄金千貫

黄金千貫は多くの芋焼酎造りに使われています。サツマイモの中でも、でんぷんの含有量や収穫量が多いことから、焼酎造りに最適です。黄金千貫を使った焼酎の味は、香りと甘みのバランスが良く、コクがあります。蒸して食べても美味しい芋です。

焼酎に適した芋②シロユタカ

この品種も黄金千貫同様にでんぷんの含有量が多く、焼酎造りに適しており、年々生産量が増えています。シロユタカを使った焼酎はスッキリ淡麗で、甘みが特徴的です。

焼酎に適した芋③ジョイホワイト

ジョイホワイトは焼酎用に品種改良されたサツマイモです。焼酎用に開発されていますから、でんぷんの含有量が多いです。食用には向きませんが、焼酎はフルーティーな香りとまろやかな味がします。

焼酎に適した芋④紫芋

紫芋はその名の通り、実が紫色をした芋で、種子島特産の種子島紫芋が有名です。紫芋は豊富な栄養素が含まれていることから健康食の食材として用いられています。紫芋の焼酎は上品な味で、フルーティーな香りと味が特徴的で、女性好みの焼酎です。

焼酎に適した芋⑤安納芋

安納芋も種子島特産ですが、他の地域でも作られています。糖度が高く焼き芋やお菓子作りに最適で、食べて美味しいのが特徴ですが、味は種子島産が一番美味しいです。焼酎の香りや味にも安納芋の上品な甘みがあり、良い香りがします。

焼き芋焼酎とは?

焼酎造りに使うサツマイモは蒸して使うのが普通なのですが、鹿児島県には焼芋を焼酎造りに使う蔵元があります。焼いた芋は香ばしく、甘みがありますから、焼き芋焼酎も焼き芋ならではの香りや甘みを楽しめます。焼き芋焼酎を開発したのは鹿児島県阿久根市にある鹿児島酒造の総杜氏・黒瀬安光氏。焼酎造り60年以上で現代の名工であり、黒瀬杜氏の技を伝承する方で、数々の芋焼酎を生み出しています。

その黒瀬氏が、「女性にも飲みやすい焼酎を」と開発したのが新しい技法で造る焼き芋焼酎なのです。焼き芋で造られた焼酎の銘柄には「焼き芋焼酎 元祖やきいも」「やきいも黒瀬」「やきいも黒瀬原酒」があります。また、俳優の杉良太郎さんがプロデュースした焼き芋焼酎「鹿児島大地」も、鹿児島酒造で造られています。

この蔵元以外では、いちき串木野市の田崎酒造で造られる「鬼火」は種子島産紫芋を炭火焼きにしたものを使用しています。

芋焼酎とはひと味違う、焼き芋焼酎もおすすめの逸品です。