甲類焼酎は何を原料にして造られているのか?

焼酎には甲類と乙類があり、蒸留の方法によって分類されています。乙類焼酎は芋焼酎、麦焼酎、米焼酎などがあり、芋焼酎なら芋を原料にして造られています。甲類焼酎は原料によって細かく分類されておらず、焼酎ユーザーの中でも、一体何を原料にして造られているのかわからない人が多くいます。

甲類焼酎とはどんなお酒?

甲類焼酎は明治時代が終わる時期に開発された比較的歴史の浅い焼酎です。乙類焼酎の単式蒸留と異なり、連続式蒸留を用いて造られています。その名の通り連続して蒸留することにより高純度のアルコールを抽出し、無色透明、無味無臭のピュアな、クセのない焼酎を作ることが出来ます。本格焼酎のように水割りやお湯割りだけでなく、主にサワーやハイボールとして飲まれることが多い焼酎です。本格焼酎は原料そのものの風味や香りを楽しみながら飲みますが、甲類焼酎の飲み方は色々あり、使い勝手の良さやコストパフォーマンスの良さが好まれている理由です。

甲類焼酎の原料

甲類焼酎の原料は主に廃糖蜜が使われています。原料の表示には糖蜜と書かれていることが多いのですが、ほとんどの場合は廃糖蜜になります。サトウキビから砂糖を搾り取った後の、残り物が糖蜜になりますが、それでも糖分が多く含まれていることから、調味料や甘味料にも使われています。酒は原料をアルコール発酵させますが、発酵には糖分が必要です。糖分が含まれない原料を使う場合には、糖化する工程が必要になりますが、甲類焼酎の原料は糖蜜ですから、糖化は不要です。廃糖蜜を使うことから、原料が安く、発酵や蒸留をさせやすいので作りやすく、安価な焼酎を大量に作ることが出来ます。また、糖蜜は廃糖蜜の他に、モラセスとも言います。この廃糖蜜は安価で入手できることから、販売される価格も安くなっている理由の一つなのです。

糖蜜を使ったお酒

甲類焼酎以外の糖蜜を原料にしたお酒と言えば、ラムがあります。甲類焼酎と作り方はあまり変わりませんが、大きな違いはアルコール度数と熟成方法が異なる点です。甲類焼酎のアルコール度数は25度くらいですが、ラムは40度以上もあります。ラムの熟成は樽で長期間行うので、色は透明ではなく茶色になっています。熟成期間を短めにしたホワイトラムもあり、色によって呼び方に違いがあります。この他にも醸造アルコールやニュートラルスピリッツにも糖蜜が使われています。

醸造アルコールは日本酒にも使われている

日本酒は純米酒と吟醸酒に分かれていますが、製造時にアルコールが添加されるかされないかの違いがあるからなのです。純米酒は米と米麹しか含まれていませんが、吟醸酒は醸造アルコールが添加されています。その醸造アルコールに糖蜜が使われています。

甲類焼酎の製造方法

甲類焼酎は原料に水と酵母を加えて発酵させ、発酵後のもろみを何度も何度も蒸留させます。何度も蒸留することで、不純物が取り除かれて、無色透明なアルコールが出来ます。その後ブレンド、貯蔵を経て甲類焼酎が出来上がるのです。単式蒸留の本格焼酎は1回しか蒸留しないので、原料の香りが残りますが、甲類焼酎は連続式蒸留ですから、原料の香りやクセがないのです。