本格芋焼酎はひと晩寝かせると美味しくなる。焼酎の前割りとは?

本格焼酎は独特の香りや風味があるお酒で、特に芋焼酎は香りやクセが強く、敬遠する方もいます。本格焼酎の飲み方の基本は、ロック、水割り、お湯割りとありますが、芋焼酎の本場・鹿児島県では芋焼酎の飲み方に前割りがあります。また、芋焼酎専用の酒器として「黒ぢょか」があり、前割りした焼酎を飲む際に使います。

芋焼酎を前割りする方法

芋焼酎を前割りするには、焼酎を飲む3日から前日に焼酎と水を好みの割合で割っておきます。焼酎の空き瓶やペットボトルに入れておくと良いでしょう。水は水道水よりも、軟水のミネラルウォーターでさらに美味しくなります。作ったら冷蔵庫に入れず、常温で寝かせましょう。このように作り方は簡単で誰にでも出来ます。

作り置きする際には、飲み切る量を作り置きします。焼酎は腐ることはありませんが、暑い時期は水から腐る可能性があります。

芋焼酎を前割りした時の味の変化

芋焼酎を前割りして寝かすと、焼酎の味が劇的に変化することもあります。水と焼酎が馴染んで、よりまろやかな味わいになります。ロックや水割りでは口に合わなかった焼酎を前割りすると、クセが無くなり飲みやすい焼酎に変化するほどです。

口に合わなかった焼酎が自宅にあるのでしたら、一度試してみると良いでしょう。

驚くほど変化して、前割りした焼酎しか飲めなくなるかもしれません。

前割りした焼酎の飲み方

前割りした焼酎は「ぢょか」と呼ばれる陶器に入れて、直接ガスで温めて飲みます。人肌程度に温めて飲む「ぬる燗」が最適です。まろやかな味わいと芋の香りを存分に楽しめます。特に寒い冬には、冷えた体を温めてくれます。鹿児島には薩摩焼の「黒ぢょか」がありますが少々値段が高めです。ネット通販などにはリーズナブルな価格のものや、IH対応のぢょかも販売されています。もちろん徳利でも良いのですが、伝統的な酒器で楽しむのも一味違うのでおすすめです。飲み方は猪口でちびちび味わいながら飲みましょう。

猪口を使うことで、飲む量を減らす効果もあります。

前割りでお客さんをおもてなし

芋焼酎の産地・鹿児島県では、大切なお客さんをもてなす為に、予定に合わせて焼酎を前割りして寝かせていたそうです。そして、美味しい焼酎を出してお客さんに喜んでもらうという文化があり、現在も居酒屋に行くと前割りした焼酎でもてなすお店があります。

ただ美味しく飲むだけではなく、お客さんをもてなす手法として前割りをしていたのです。鹿児島に住んでいなくとも、自宅にお客さんを招く際には是非取り入れたいですね。

伝統的な酒器

前割りした焼酎を飲むために使うぢょか。鹿児島の方言であり、一般的には注ぎ口の付いた土瓶、銚子のことを言います。直接火にかけるため、耐久性向上のために厚く黒焼きになっていることから、黒ぢょかと呼ばれています。江戸時代から使用されている伝統的な酒器なのです。

鹿児島県に隣接する熊本県では、米焼酎が造られており、球磨焼酎とも呼ばれています。

球磨焼酎の伝統的な酒器に「ガラ」というものがあり、フラスコに注ぎ口を付け足したような変わった形状をしています。その中に球磨焼酎を注ぎ、温めて飲みます。ガラは人吉・球磨地方だけで使われる酒器です。