焼酎資格とはどんな資格?

焼酎資格とはどんな資格?

焼酎は日本独自の蒸留酒で、麦・米・芋・そばなどを原料とした日本の代表的なお酒の1つです。

焼酎資格とはどんな資格?

お酒は大きく分けて、醸造酒と蒸留酒に分けることが出来ます。果実や穀物を原料として酵母でアルコール発酵させたものが醸造酒で、ビールやワイン、日本だと日本酒がこれに当たります。一方、蒸留酒とは原料を発酵によって生成し、出来た原酒をさらに蒸留する事でアルコール濃度や、原料から出た成分を高めたものです。その為、醸造酒と比べてアルコール度数が高めです。焼酎と共にウイスキーやブランデーが蒸留酒に当たります。

以前は、焼酎と言うとおじさんの飲むお酒というイメージが強かったですが、ロック・水割り・お湯割り・ジュース割りなど様々な飲み方が楽しめる事から若い世代の間でも人気が高まり、今では世代を問わず、多くの人達から愛されるお酒となっています。

焼酎は原料によっても種類が分かれ、それぞれに特徴があります。一般的には麦・芋・米の3つが、多く出回っています。

麦を原料とした麦焼酎は、癖のない香りで、飲みやすいのが特徴なので、初めて焼酎を飲む人におすすめです。米を原料とした米焼酎はすっきりした味で日本酒に近いことから、日本酒好きな人に愛される傾向があります。さつまいもを原料とした芋焼酎は、芳醇な香りが特徴的で、他の焼酎と比べてやや癖がある為、色々なお酒を飲まれている人に向いています。

原料によっても味や香りが違うのが焼酎の特徴で、種類によっておすすめの飲み方や合う料理も違いので、自分に合った焼酎と飲み方を探すのも、焼酎を楽しむ醍醐味のひとつと言えるでしょう。

現在では、各メーカーから様々な焼酎が発売されており、同じ原料の焼酎でも味わいや香り、癖が違います。居酒屋などで飲むのはもちろん、酒屋へ行けば多くの焼酎が並んでいるので、自分好みの焼酎を探すのもいいでしょう。

焼酎の歴史には諸説ありますが、11世紀ごろには東南アジアで焼酎に似た蒸留酒があったと言われています。その後、日本に伝わったのがおよそ15世紀ごろ。薩摩で米から作った蒸留酒が飲まれていたという記録が残っています。その後、南九州を中心に焼酎は広まり、一般的に飲まれていたと言われています。

ちなみに、焼酎という名前の由来は、「焼」が熱を加えるという意味で、「酎」は濃いお酒・強いお酒と言う意味があります。蒸留する際に熱を加えるので、焼酎とは「蒸留した濃いお酒」という意味があります。

目次

焼酎の資格の種類

日本酒と共に日本のお酒として広く愛されている焼酎。国内のみならず今や海外でも人気が高まっています。ここではそんな焼酎に関する資格の種類について説明します。

焼酎資格とはどんな資格?

焼酎ソムリエ【日本安全食料料理協会】

焼酎ソムリエとは、日本安全食料料理協会が主催されている資格です。

焼酎に関する幅広い知識を正しく有している事を認定する資格となっています。

焼酎の歴史や製造方法はもちろん、芋・麦・米・胡麻・シソなどの種類や、それぞれの土地による風土や気候、文化の違いによる焼酎作りの違いや味の特徴なども理解します。さらにロック・水割り・お湯割り・ソーダ割りなどの飲み方の違いを把握し、飲む人の好みに合わせた飲み方を提供できる必要があります。

飲食関係の仕事をしている人やお酒を取り扱う仕事をしている人だけでなく、お酒が好きな人、特に焼酎が好きな人にもおすすめの資格です。

試験内容、受験料、受験日程

焼酎の歴史や原料と言った基礎知識から、製品による製造方法の違いや特徴、そして美味しく飲む為の飲み方など、焼酎に関わる知識全般を出題されます。

試験は2月・4月・6月・8月・10月・12月の年6回で、開催の前月が申込期間、当月末が答案提出の締め切りとなっています。

受講料は10000円なので、他の資格試験よりは安価で比較的受けやすい資格です。

取得方法、受験資格

焼酎ソムリエの資格試験を受けるには、日本安全食料料理協会のホームページから申し込む必要があります。こちらは在宅受験なので、申し込むと自宅へ試験問題が郵送されます。届いたら自宅で問題を解き、締め切り期日までに答案用紙を返信します。70%以上の正答率で合格となり資格取得できます。

受験資格は特にないので、どなたでも試験を受けることが出来ます。

焼酎コンシェルジュ【日本インストラクター技術協会】

焼酎コンシェルジュは、日本インストラクター技術協会が主催されている資格です。

焼酎コンシェルジュは、焼酎の製造方法や特徴などの基礎知識だけでなく、焼酎の選定方法や飲み方、さらには各焼酎に合うグラスや料理の選び方まで学び、焼酎のプロフェッショナルとしてアドバイスが出来るだけの知識を認める資格です。

焼酎の知識を学ぶだけでなく、料理と合わせて焼酎を楽しむための選び方や、種類によって違う焼酎の味や特徴を理解し、飲み方を提案できること。さらにより焼酎を楽しんでもらうためのおもてなしや雰囲気を作れることも必要となる資格です。

焼酎を取り扱う仕事をしている人はもちろん、自分で焼酎を楽しみたい人にも人気の資格です。

試験内容、受験料、受験日程

焼酎コンシェルジュの資格試験では、焼酎の製法や特徴、選定方法や飲み方など焼酎にまつわる基礎知識だけでなく、焼酎に合わせた料理の選び方や、オリジナルの酎ハイの作り方、さらにはおもてなしについても出題されます。

試験は2月・4月・6月・8月・10月・12月の年6回で、試験開催月の前月1ヶ月間が申込期間で、当月末が答案提出の締め切りとなっています。

受講料は10000円なので、比較的安価でどなたでも受けやすい資格です。

取得方法、受験資格

焼酎コンシェルジュも在宅受験なので、試験会場へ出向く必要がなく、時間がない人や小さいお子さんがいて家を空けられない人でも受けられる資格です。

日本インストラクター技術協会のホームページから申し込むと、自宅へ試験問題が郵送されます。試験期間中に問題を解き、同封されている封筒に答案用紙を入れ返信ます。

70%以上の正答率で合格となり資格取得となります。

焼酎唎酒師【日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会】

焼酎唎酒師は、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会が主催されている資格です。

焼酎唎酒師は焼酎アドバイザーとも呼ばれており、焼酎の製造工程や原料などの基礎知識から、焼酎の種類による特徴や提供方法、テイスティング法などの美味しく飲むための方法、さらには焼酎を楽しんでもらうためのサービスやおもてなしまで学び、焼酎のプロフェッショナルであることを認める資格です。

資格発行元の「日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会」は、日本のお酒である「日本酒」・「焼酎」を世界のお酒と胸を張って言えるよう、国際的な基準で、そして消費者視点で問題を提起し、それを解決に向けて研究することで、日本の酒文化を発展・継承に寄与する事を目的としたNPO法人です。

焼酎唎酒師は、焼酎に関する知識と、より焼酎を美味しく飲み楽しむ為の知識と技術が求められる資格です。

試験内容、受験料、受験日程

焼酎唎酒師の資格試験は、1次~4次まで分かれています。1つの試験で所要時間は50分ほどで、内容は1次と2次が選択式の筆記試験(一部記述式)です。1次試験では接客などのおもてなしと、食品・飲料全般の基礎知識に関しての問題が出題され、2次試験では焼酎の原料や商品特性、製法・歴史など、焼酎の基礎知識について出題されます。

3次試験はテイスティングを伴う筆記試験で、一部選択式の記述問題です。焼酎の品質の評価、個性の抽出、焼酎の正常な状態と劣化した状態の品質判定など、より実践的な試験を行います。4次試験は記述式で、焼酎のサービスやセールスプロモーションなどさらに広い視野を必要とするに問題が出題されます。ちなみに、通信プログラムでは試験がなく、その代わりに課題を提出し判定します。

受験費用はプログラムによって異なり、通信プログラムでは受講料と合格後の諸費用で合計138300円です。1日通学コースと在宅コースは118700円かかります。会場は各地にあり、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会のホームページが確認できます。試験は月に2~6回開催されています。2日間集中プログラムでは139100円かかりますが、FBO認定会員だと52100円です。7月と11月の年2回開催されています。

取得方法、受験資格

焼酎唎酒師の取得方法は「通信プログラム」・「受験プログラム(1日通学コース)」・「受験プログラム(在宅コース)」・「2日間集中プログラム」の4つがあります。

通信プログラムは自分のペースでゆっくりと勉強したい人におすすめです。添削問題を提出して講師からのアドバイスを受け、次の添削問題に挑みます。試験はなく全3回の添削問題で合格ラインに達していれば資格取得となります。

受験プログラム(1日通学コース)は、会場へ出向き講義を受講した後、試験を受けます。講義は1日で終わり、講義から1カ月以内に試験を受ける必要があります。講師から直接指導を受けたい人におすすめです。

受験プログラム(在宅コース)は、時間がなく講義会場へ行けない人の為のコースです。自宅へ届いた教材と動画で、在宅学習をし、その後試験を受け、合格すると資格取得となります。

最後に2日間集中プログラムは、事前に自宅へ届く教材で事前学習を行い、会場で2日間連続して受講と試験を繰り返し、資格取得を目指します。2日間で資格取得が出来るので、早く資格を欲しい人におすすめのプログラムです。

どのプログラムも受験資格は20歳以上であること以外には特にありません。

焼酎の資格を活かす方法

焼酎資格とはどんな資格?

焼酎の資格を生かせる場所は限られてきますが、それにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは焼酎の資格を生かすための方法について説明します。

飲食店で働く

焼酎の資格を最も生かしやすのが飲食店です。居酒屋やバーなどお酒を扱う飲食店には様々な種類のお酒が並び、お客様は自宅では飲めないような美味しいお酒を求めて来店されます。中でも焼酎は種類が豊富で若い世代にも人気が高まってきたこともあり、最近では焼酎専門のバーもあります。

人それぞれ味の好みがあるので、来店されたお客様から求めているのもや味の好みを聞きだし、その人に合った焼酎を選び提供できれば、大変喜ばれるでしょう。

醸造業

お酒造りに携わる人にも焼酎の資格はおすすめです。焼酎の資格を取得するには製造方法や原料はもちろん、各土地によって異なる製造過程なども学びます。土地や文化によって違う製造方法を学び、そこから来る味の違いを知ることで、仕事にも良い影響が出るでしょう。

また、最近では酒蔵見学などのツアーも開かれるようになりました。そのような時にあまり知られていないような焼酎の知識を伝えられると、参加者の興味を引け、焼酎に対する関心を持ってもらいやすくなります。

カルチャースクール

一昔前は、焼酎と言えば「おじさんの飲むお酒」というイメージでしたが、最近では若い人や女性でも焼酎を飲む人が増えてきたこともあり、新しく焼酎に興味を持ち始めた人も少なくありません。そういった焼酎初心者の人を対象に、焼酎の魅力を知ってもらう為、焼酎の飲み方や、自分好みの焼酎を見つける方法をレクチャーするカルチャースクールを自宅などを使って開催する事もできます。

カルチャースクールの場合、参加者のほとんどは焼酎を学びたいと思って集まっているので、ただ焼酎が好きな人や詳しい人でなく、焼酎のプロから学びたいと考えるものです。資格を取得する事で焼酎のプロフェッショナルとして参加者への信頼にも繋がるので、焼酎の資格を取得する事はカルチャースクール開催のためには必須条件とも言えます。

自宅で焼酎を楽しむ

焼酎の資格を取得する目的は仕事のためだけとは限りません。お酒が好きな人、特に焼酎が好きな人で、焼酎についてより深く知る為に資格を取得する人もいます。

焼酎について学ぶ事で、種類による飲み方の違いや、合う料理の違いを知ることができ、自宅でのひと時をより心地よく楽しいものにしてくれます。

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